本日、10月18日は「エレクトロニック・ミュージック・スタジオの創設日」です。
エレクトロニック・ミュージック・スタジオとは一体何なのでしょうか?
エレクトロニック・ミュージック・スタジオとは?
1951年10月18日に、電子音のみで録音された電子音楽を最初に作成、放送したスタジオで、ドイツのケルンにある「西ドイツ放送」通称;WDR の電子音楽スタジオだそうです。
電子音楽とは、電子楽器を用いた音楽全般であるが、一般には、電子楽器や、録音テープを用い、それらなくしては演奏し得ないような技法によって作り出された、前衛的な現代音楽をいう。
引用;ウィキペディア
電子音楽とは、、、と検索すると、ちょっと難しいですが、電子楽器と言えばシンセサイザーなどのが有名ですよね。
そんな電子楽器を使って、現代の音楽大きな影響を与えるほどの新しいジャンルの音楽を作ったものすごいスタジオなのです!!
どんな人たちが関わってできたの?
この電子音楽を作る為に作られたスタジオでは、多くの専門家が会議を開き意見を交換していたそうです。
大きく関わったのはこの3人です。
①作曲家である「ロバート・ベイヤー」
②ドイツの物理学者、音楽技師である「ワーナー・マイヤー・エップラー」
③ドイツの、ジャーナリスト、ラジオプロデューサー、音楽学者、音楽評論家、作曲家である「ハーバート・エイマート」
どんなことが出来るようになったの?
作曲者が考えた音楽をそのまま作れるように!と新しい機器や技術を駆使して、音を編集したりミキシングしていたそうです。
今はパソコンで簡単にできる作業ですが、最先端の技術としてテープを使い録音したり、ミキシングをやっていたんですね!!
その後、「ロバート・メイヤー」と「ハーバード・エイマート」の二人の作曲家はいくつかの作品を作り、1953年5月26日、スタジオの公式オープンと創業として開催されたイベントで発表されました。
二人の考え方の違いから、その発表から1年後にロバート・メイヤーはスタジオから辞任しましたが、その後の音楽に大きな影響をもたらした一人と言えます。
スタジオに残ったエイマートは、このスタジオを、ラジオ局から依頼された全ての作曲家が使えるよう、もっとこの電子音楽を素晴らしいものにするよう、若い作曲家を招待したそうです。
その一人である「ストック・ハウゼン」
彼は2代目の音楽スタジオの所長を勤めましたが、初代所長のエイマートに反対されても、いろんな機械を使って新たな音楽を作る挑戦をし、
のちに「20世紀の音楽の偉大な先見者のひとり」と呼ばれるほどの逸材になっています。
彼の登場により、ケルンは音楽の聖地と呼ばれるほどの場所になりました。
この影響を受け、日本でも「NHK電子音楽スタジオ」が誕生しましたが、世界各地に電子音楽スタジオが開設、発展するのに影響を及ぼしています。
スタジオのその後
このスタジオでさらなる開発が続きましたが、何十年もたった後、スタジオの移転、移転先での問題があり、1997年にスタジオを売却することになりましたが、設立当初から使用していた機器などは博物館に移動したそうです。
設立から半世紀たった2000年、スタジオは閉鎖されました。
2017年、ストックホーゼンが生まれた建物の近くに匿名の利用者がバーグ・メードラートを購入し、現代美術の展示スペースとしてWDRスタジオの博物館を設置したそうです。
最後に
90年代の小室作品をはじめ、pafumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデューサーである中田ヤスタカのテクノポップなど、現代の日本の音楽にも大きな影響を与えている電子音楽。
それは、65年前に物理学者や作曲家など様々な方達が研究して作り上げた賜物があってこその音楽なんですね。
小室作品のたった40年前と思うと、日々の進化のスピードは早いなとびっくりします。
私たちが日々便利に使っている機能には、何年も何十年も前に作り上げた方達の努力があると思うと、始まりを調べることはとても興味深いですね。
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